2017年4月 - 2020年3月
瀬戸内の工業都市における住宅供給と都市改変の動的構造
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
本研究は,近代後期になって近世的地域社会から急激な発展を遂げた瀬戸内海沿岸部の工業都市を対象に,産業を軸としたハウジングの展開と都市形成を動的に捉え,日本の近代化の特質を解明することを目的としている。
初年度,重点的に調査を実施した山口県において,平成30年度も引き続き現地調査及び資料収集を行った。具体的な対象地は,戦前の山口県にあって都市計画制度の適用を受け,用途地域指定までを含む面的な計画が実施された下関市,宇部市,そして県内唯一の新興工業都市計画事業実施地域である光市である。なかでも,光市では都市計画事業と並行して戦前戦中に供給された計画住宅地の多くが残存する状況にあったため,それらの現地調査や住民への聞き取り調査を実施した。また,下関市では公営住宅法施行以前の戦後初期RC造公営住宅がいち早く供給されており,今日まで複数残存していることが明らかとなったため,それらの実測調査を実施した。
また,山口県の各都市に加えて,本年度は広島県及び岡山県における瀬戸内海沿岸部の工業都市を対象とした現地調査及び資料収集を実施した。現地調査を行った都市は,三原市,福山市,岡山市岡南地区,玉野市である。
さらに,これまでの調査を通じて示唆が得られた工業都市形成の因子(鉱工業の種類,工場立地,従前の土地利用,軍及び公的主体の関与,住宅供給との連動性,地形条件,工業化の時期など)に注目することで,当該地域の工業都市形成過程のマクロな視点からの把握を試み,都市の類型化に取り組むことができた。
初年度,重点的に調査を実施した山口県において,平成30年度も引き続き現地調査及び資料収集を行った。具体的な対象地は,戦前の山口県にあって都市計画制度の適用を受け,用途地域指定までを含む面的な計画が実施された下関市,宇部市,そして県内唯一の新興工業都市計画事業実施地域である光市である。なかでも,光市では都市計画事業と並行して戦前戦中に供給された計画住宅地の多くが残存する状況にあったため,それらの現地調査や住民への聞き取り調査を実施した。また,下関市では公営住宅法施行以前の戦後初期RC造公営住宅がいち早く供給されており,今日まで複数残存していることが明らかとなったため,それらの実測調査を実施した。
また,山口県の各都市に加えて,本年度は広島県及び岡山県における瀬戸内海沿岸部の工業都市を対象とした現地調査及び資料収集を実施した。現地調査を行った都市は,三原市,福山市,岡山市岡南地区,玉野市である。
さらに,これまでの調査を通じて示唆が得られた工業都市形成の因子(鉱工業の種類,工場立地,従前の土地利用,軍及び公的主体の関与,住宅供給との連動性,地形条件,工業化の時期など)に注目することで,当該地域の工業都市形成過程のマクロな視点からの把握を試み,都市の類型化に取り組むことができた。
- ID情報
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- 課題番号 : 17H03363
- 体系的課題番号 : JP17H03363
この研究課題の成果一覧
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論文
1-
日本建築学会計画系論文集 89(816) 263-274 2024年2月1日 査読有り筆頭著者