2012年4月 - 2015年3月
うま味成分による味覚受容体発現の調節―味覚異常患者用治療食への応用―
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究 挑戦的萌芽研究
本研究では、放射線・化学療法中の頭頸部癌患者を対象として、舌の葉状乳頭よりサンプルを採取し、うまみ受容体T1r1,T1R3, 甘味受容体T1R2,T1R3、苦味受容体T2R5の遺伝子発現を解析した。その結果、うま味、甘味受容体に共通するT1R3は化学療法開始により減少し、4週間後に元に戻った。一方で、苦味受容体は治療により増加した。これらは味覚閾値や、自発性異常味覚と一致していた。さらに、これらを増加させるため、食品の味を調整するグルタミン酸ナトリウムを付加した。これにより受容体の変動は抑制された。その応用として、患者の食欲を増進させるためのふりかけを作製し、現在その効果を検討している。
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- 課題番号 : 24650489
- 体系的課題番号 : JP24650489