MISC

2013年12月

膠原病の発症病因 SOCS1による抑制性T細胞の可塑性制御

臨床リウマチ
  • 吉村 昭彦
  • ,
  • 近藤 泰介
  • ,
  • 高橋 令子

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4
開始ページ
292
終了ページ
297
記述言語
日本語
掲載種別
DOI
10.14961/cra.25.292
出版者・発行元
(一社)日本臨床リウマチ学会

最近胸腺由来抑制性T細胞(nTreg)の可塑性が問題となっている。nTregのT細胞受容体(TCR)は自己タンパクに対し高い親和性を有していることから、nTregがFoxp3を失ってエフェクターT細胞となりIFNγなどのサイトカインを産生した場合(exFoxp3とも呼ばれる)、自己免疫疾患の原因となったり増悪化に寄与することが予想される。SOCS1はnTregで高い発現を保っており、サイトカインシグナルをブロックすることからnTregを炎症性サイトカインの影響から守っている可能性が考えられる。そこでnTregにおけるSOCS1の機能解明を行った。Rag2欠損マウスへnTregを移入して、nTregの運命を検討したところSOCS1欠損nTregは急速にFoxp3陽性率が低下した。SOCS1欠損nTregはサイトカインの刺激によりIFNγやIL-17を産生した。これらの結果から、SOCS1がnTregにおいてFoxp3の安定性およびサイトカイン産生抑制に寄与することが明らかとなった。さらにSOCS1が欠損することでnTregにおいてSTAT1とSTAT3の過剰な活性化が認められた。この場合少なくともIFNγの欠損によってSTAT1の活性化は正常に戻った。これらのことよりSOCS1はSTAT1を抑制してnTregが安定に存在するために必須の機能を有しており、SOCS1の低下はnTregがエフェクターへ変換し自己免疫疾患の発症に寄与する可能性を示唆する。(著者抄録)

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DOI
https://doi.org/10.14961/cra.25.292

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