2022年8月
リエゾン精神科チーム導入が精神疾患合併妊娠の管理に及ぼす影響
日本周産期メンタルヘルス学会会誌
- 巻
- 8
- 号
- 1
- 開始ページ
- 19
- 終了ページ
- 25
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 日本周産期メンタルヘルス学会
多職種連携による妊産婦メンタルヘルスケアの重要性の報告が近年散見されるようになり,リエゾン精神看護専門看護師(以下,リエゾンNs.)の存在が注目されるようになってきた。当院においてもリエゾンNs.を中心としたリエゾン精神科チームの導入を2015年より行ってきた。そこで本チームの介入が精神疾患合併妊娠の管理に及ぼす影響を後方視的に検証した。その結果,介入により精神科の初回受診の妊娠週数が有意に遅くなり,地域連携率は有意に増加していたことが明らかとなった。これはチームの存在意義だけでなくリエゾンNs.が産科医および精神科医それぞれの負担を軽減させ,さらに精神疾患合併妊婦の産後メンタルヘルスケアの向上に繋がる重要な役割を果たしていると示唆された。そこで本稿では周産期におけるリエゾンNs.について,当院におけるリエゾン精神科チームの運営方法と効果,今後の課題について解説したい。(著者抄録)
- ID情報
-
- ISSN : 2432-5880
- 医中誌Web ID : X215320004