凍結保存同種気管移植に関する研究
産業医科大学 基盤研究(C)→基盤研究(C)→基盤研究(C)
- 担当区分
- 研究代表者
- 配分額
-
- (総額)
- 2,600,000円
- (直接経費)
- 2,600,000円
- (間接経費)
- 0円
- 資金種別
- 競争的資金
本研究では,1)長期凍結保存の気管移植片への影響に関する検討,2)凍結保存時間別の移植片免疫反応に関する検討,そして3)免疫抑制剤の短期間投与による臨床的免疫寛容の導入に関する検討を行った。1) Lewisラットによる腹腔大網内への異所性同系移植モデルを用いて,0,1,2週間,1,2,3,6,9,12ヶ月の凍結保存移植片のviabilityを評価した結果,凍結保存時間の延長につれて上皮・軟骨共に変性が認められ,特に9ヶ月以上の凍結保存では解凍直後よりも移植後にさらに変性が強く認められた。移植期間を3ヶ月に延ばして創傷治癒を長期間観察した結果,凍結保存6ヶ月以上では形態が増悪したのに比べ,3ヶ月以下の凍結保存では移植期間延長により組織は可逆的に回復した。以上より,凍結保存の限界は3ヶ月と考えられた。2) 腹腔大網内への異所性同種気管移植(Lewis rat×BN rat)モデルを用いて検討した結果,凍結保存による変化を認めるものの,それによる免疫反応への影響は認められなかった。そのため,凍結保