論文

査読有り
2016年

物性調整した食品別の嚥下動態の相違と適切な嚥下調整食選択への応用

嚥下医学
  • 永見慎輔
  • 八木直美
  • 魚住龍史
  • 山縣誉志江
  • 田中信吾
  • 伊藤圭子
  • 平位知久
  • 延原浩
  • 森田智視
  • 高橋 良輔
  • 栢下淳
  • 越久仁敬
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5
2
開始ページ
206
終了ページ
213
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
日本嚥下医学会

われわれは、嚥下障害患者において嚥下しやすい食品と嚥下が難しい食品があるのは、病態に応じて嚥下動態が変化し、それぞれ適応となる食品が異なるためと考えている。物性が異なる検査食で嚥下造影検査を施行し、嚥下反射の時相について検討を行った。ゼリーやペーストと比較して液体造影剤では喉頭挙上遅延時間(以下、LEDT)が延長していた。舌骨の急速挙上時から、安静位に戻るまでの時間(以下、PRD)はゼリー、ペースト、液体造影剤の間で相違がみられた。誤嚥、喉頭侵入がある群のLEDT延長例では、液体造影剤で喉頭侵入および喉頭挙上期型誤嚥がみられた。また、誤嚥、喉頭侵入がある群のPRDはゼリーよりペースト、液体造影剤が有意に延長していた。以上の結果から、ゼリーとペーストは喉頭挙上期型誤嚥に有効な形態であり、それぞれ適応が異なることが示唆された。また、嚥下障害患者の各々の病態によって、食品別の嚥下反射の時相に相違があることが明らかとなった。(著者抄録)

リンク情報
URL
https://mol.medicalonline.jp/archive/search?jo=eg1engei&ye=2016&vo=5&issue=2
ID情報
  • ISSN : 2186-3199
  • ISBN : 9784521744339
  • 医中誌Web ID : 2017004195

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