2013年
ミスディレクションが変化の検出に及ぼす影響
日本認知心理学会発表論文集
- ,
- 巻
- 2013
- 号
- 0
- 開始ページ
- 130
- 終了ページ
- 130
- 出版者・発行元
- 日本認知心理学会
本研究では、ミスディレクションという日常場面で注意を容易に操作する技法を用いて、視覚的注意を操作し、それが空間的注意や変化の検出にどう影響するかを調べた。ミスディレクションは元々、マジシャンがマジックをする際に用いる技法で、観客の注意をマジックの種からそらすと同時に、関係のない方へ向けさせる。ミスディレクションに関する研究から従来の基礎研究とは異なる注意の機能が明らかになったことや、その応用性の高さは、ヒトが実験室ではない日常場面でどのような認知活動をするかという、リアルワールド研究に貢献できる。方法として、ミスディレクションをカップ&ボールという古典的奇術の動画像に用い、視線計測をした。結果、空間距離が変化の検出に影響しないことや、変化の検出ができた参加者は注視回数が非常に少ないことが判明した。変化の検出力が高いヒトは、より効率的な注意配分をすることで、眼球運動を抑制したことを示唆する。
- リンク情報
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- CiNii Articles
- http://ci.nii.ac.jp/naid/130005472769
- ID情報
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- CiNii Articles ID : 130005472769
- identifiers.cinii_nr_id : 9000347154204