共同研究・競争的資金等の研究課題

2019年4月 - 2022年3月

膵癌微小環境のクロストークによる免疫抑制を標的とする次世代ウイルス製剤の開発研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)
  • 藤原 俊義
  • ,
  • 黒田 新士
  • ,
  • 吉田 龍一
  • ,
  • 田澤 大

課題番号
19H03731
配分額
(総額)
17,550,000円
(直接経費)
13,500,000円
(間接経費)
4,050,000円

本研究では、OBP-301に多機能がん抑制遺伝子であるp53を搭載した次世代型武装化ウイルス製剤 OBP-702の膵癌間質細胞による免疫抑制機構への効果を検証し、免疫担当細胞浸潤の乏しいcold Tumorである膵癌に対する複合免疫療法の前臨床研究を実施する。間質細胞を標的とすることで他の種々の細胞とのクロストークに関わる様々な分子を制御することができ、がん細胞のみを狙った既存のコンセプトとは異なる革新的な治療法の開発につながる可能性がある。
<BR>
正常ヒト線維芽細胞株(WI-38)とマウス胎児線維芽細胞 (MEF)、膵星細胞株(hPSC-1)およびマウス膵から樹立した膵星細胞(PSC)を使用し、TGF-bあるいはヒト膵癌細胞上清でがん関連線維芽細胞(cancer-associated fibroblast; CAF)誘導可能であった。CAF化した間質細胞のa-SMAやFAP発現を確認し、FBS2%培地で増殖を抑えた環境でCAFへのOBP-301とOBP-702の抗腫瘍効果を比較検討した。OBP-702は、がん細胞上清で刺激しCAF化したhPSC-1細胞に強いp53発現とser15リン酸化を誘導し、有意に強力に殺傷することを明らかにした。その作用機序の解析として、細胞内ウイルス受容体であるRIG-Iの発現変化を検討したが有意な変化はみられなかった。しかし、hTERT発現は増強しており、OBP-702の増殖は促進されている可能性が示唆された。マウス膵星細胞PSCでも、上清かTGF-bでCAF化すると、hTERTとp53発現増強が認められた。

ID情報
  • 課題番号 : 19H03731