共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2023年3月

XVIII型コラーゲンの加齢性変化が肝臓・膵臓の機能に及ぼす影響

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
20K11556
体系的課題番号
JP20K11556
配分額
(総額)
4,290,000円
(直接経費)
3,300,000円
(間接経費)
990,000円

脂肪肝の症状がはっきりとみられるXVIII型コラーゲン欠損老齢マウスだけでなく、若い欠損マウスで”予兆”のような現象を改善することで脂肪肝、NAFLDへの進行を予防できるのではないかと考え、加齢マウスだけでなく2ヶ月齢の若いマウスを用いて改めて、網羅的に遺伝子発現と組織学的な検討を行った。若い欠損マウスは細胞内脂肪滴の蓄積では組織学的に大きな差は認められなかったが、血管周囲の構造について野生型と比較して若干違いが見られたのでその再現性について確認を行っている。
さらに、野生型、欠損の若いマウスについても、双方の肝臓からRNAを抽出し、RNA-seqにより全転写産物の解析を進めている。前年度の加齢マウスで行ったネットワーク解析、コンピューターによる代謝シミュレーションを行い、代謝経路・産物について経時的にどう変化するかについて検討する予定である。
また、新たにリピドミクスの系を立ち上げたので、マウスの血液中や肝臓に蓄積する脂質組成について比較検討を行っている。すなわち、上記のコンピューターシミュレーションの結果を生体で実際に起きているかどうか確認を進めている。
一方、上記のシミュレーション結果をもとに、ネットワーク解析などから中心的な役割を果たす複数の代謝経路、遺伝子産物、代謝産物を同定した。これらの候補遺伝子産物で薬理学的な調節が可能な候補を抽出した。また、その機能を調節できるような化合物検索をバーチャルに行う高性能GPU搭載コンピューターの解析環境を立ち上げた。現在これらの結果をもとに論文作成に取り掛かっている。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20K11556
ID情報
  • 課題番号 : 20K11556
  • 体系的課題番号 : JP20K11556