2022年5月30日
冷温帯林の小集水域における渓流水質と渓流水中の微生物の関係
日本森林学会大会発表データベース
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- 巻
- 133
- 号
- 開始ページ
- 484
- 終了ページ
- 記述言語
- 英語
- 掲載種別
- DOI
- 10.11519/jfsc.133.0_484
- 出版者・発行元
- 日本森林学会
渓流水中の微生物の群集構造は渓流水質の影響を受けることが報告されている。流域面積の小さい渓流では、近接する小集水域間で水質が大きくばらつくことがあり、微生物群集構造も大きく異なると考えられる。また流水中の微生物は、水中を浮遊しているFree-Living(FL)と水中の粒子に付着しているParticle-Associated(PA)の2つの形態で存在し、存在形態間で群集構造が異なることが報告されているが、群集構造の形成メカニズムについては不明な点が多い。本研究では、渓流水中の真菌・細菌をFLとPA に区別し、それぞれの群集構造と水質の関係を明らかにすることを目的とした。冷温帯林の源流部に近い24地点の渓流水を採水し、真菌と細菌の群集構造を次世代シーケンスにより解析し、さらにpHや電気伝導度、各種イオン濃度などを測定した。その結果、真菌・細菌ともにFLとPAで群集構造の大きな違いがみられ、さらに群集構造と相関する水質項目は、真菌と細菌ともにその存在形態ごとに異なった。以上の結果から、渓流水中の微生物群集構造は真菌と細菌ともに、その存在形態により大きく異なるが、群集構造を決定する水質項目が異なることが示唆された。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.11519/jfsc.133.0_484
- ISSN : 2187-6576
- J-Global ID : 202202286915381612
- CiNii Research ID : 1390010997589352832