2008年12月
痛みの感情側面と痛覚認知
The journal of the Japan Society of Pain Clinicians = 日本ペインクリニック学会誌
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- 巻
- 15
- 号
- 1
- 開始ページ
- 1
- 終了ページ
- 6
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.11321/jjspc.07-0003
- 出版者・発行元
- 日本ペインクリニック学会
痛みは不快な感覚であるが,同時に主観的な感情である.新しいニューロイメージングにより,痛みの感情と,それが痛覚認知に与える影響が科学的に明らかになってきた.本稿では,それらについて最近の私たちの研究成果を中心に紹介する.近年,侵害刺激に反応して活動する大脳皮質領域,いわゆる痛み関連脳領域が明らかとなったが,実際に痛み刺激が与えられなくても,痛みをイメージした時には類似の脳部位が活動するという仮説を実証するため,私たちは痛そうな写真(注射をされている写真など)を被験者に見せて,機能的MRI(fMRI)で脳活動を計測した.その結果,第二次体性感覚野,島,帯状回といった痛覚認知に関与する脳領域の血流が有意に上昇する事を発見した.また,瞑想中には痛みをまったく感じないというヨガの達人では,瞑想中に痛覚刺激を与えたときの脳磁図とfMRIの計測では,痛み関連脳領域の活動が著しく減弱していた.このように,痛みの感情により生じる脳活動は,痛み関連脳領域の主要活動を占めており,暗示や瞑想などにより,侵害刺激による痛み関連脳領域の活性化と抑制が起こり,痛覚認知が強く影響されていることが明らかとなった.
- リンク情報
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- DOI
- https://doi.org/10.11321/jjspc.07-0003
- CiNii Articles
- http://ci.nii.ac.jp/naid/10020158375
- CiNii Books
- http://ci.nii.ac.jp/ncid/AN10440947
- ID情報
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- DOI : 10.11321/jjspc.07-0003
- ISSN : 1340-4903
- CiNii Articles ID : 10020158375
- CiNii Books ID : AN10440947