基本情報

所属
一般財団法人 砂防・地すべり技術センター 砂防技術研究所 研究員
学位
博士(理学)(2018年3月 東京大学)

通称等の別名
Hiro
研究者番号
30889051
ORCID ID
 https://orcid.org/0000-0001-6559-9331
J-GLOBAL ID
202001020768797037
researchmap会員ID
R000008455

外部リンク

進行中の研究テーマ

(1)数値シミュレーションモデル開発による火砕流のダイナミクスと到達距離の支配要因の解明
大学院生時代から現在まで,火山防災上重要な火砕流到達距離の予測が可能な数値シミュレーションモデルの開発および解析を行っています.火砕流の到達距離を正確に予測するためには,火砕流のダイナミクスを支配する様々な要因(例えば,流れ内部の粒子濃度の成層構造による多様な到達距離決定メカニズムやそれに関連する様々な物理素過程の効果)を考慮する必要がありますが,それらを十分に考慮した数値モデルはこれまで存在していませんでした.様々な既存重力流実験などから得られた知見に基づき基礎方程式の定式化からコーディングまでを行い,火砕流の到達距離の主な支配要因を評価できる数値モデルを開発・検証してきました.数値解析により,噴火条件(供給条件)や地形条件を含む様々な支配要因に対する到達距離の依存性を明らかにしてきました.

(2)ハザードモデル結果を供給条件の頻度分布と組み合わせる確率論的ハザードマッピング手法の開発
火砕流の数値モデル結果を噴火条件(供給条件)の不確定性を表す経験的頻度分布と組み合わせる確率論的ハザードマッピング手法を開発し,基礎的な学術成果を防災に関する社会課題の解決に繋げる方法論の提案も行っています.本手法で得られるハザードの危険度予測結果は,危険範囲内の危険度を一様でなく各地点で確率値として示すため,保険料の算出やインフラの安全性評価を目的とした定量的なリスク評価に活用できます. 

(3)分野横断的知見統合による地球表層における様々な重力流の類似点・相違点の解明
火砕流だけでなく他の重力流ハザード(例えば,土石流,雪崩,洪水流,河川流,地すべり,海底地すべり,混濁流,津波遡上)に関して様々な学術分野で蓄積された知見を統合することにより,全重力流ハザード間の類似点・相違点を明らかにすることも長期的目標として取り組んでいます.特に,粒子濃度の成層構造をもつ重力流(例えば,火砕流,雪崩,土石流(泥流),混濁流)のダイナミクスや堆積物の特徴における違いについて興味をもっています.また,様々な学術分野の知見統合に関する取り組みとして,分野横断型研究集会「地球表層における重力流のダイナミクス」や,日本地球惑星科学連合(JpGU)大会での分野横断型セッション「地球表層における粒子重力流のダイナミクス」を主催しています.


受賞

  1

主要な論文

  8

MISC

  3

主要な講演・口頭発表等

  28

Works(作品等)

  1

共同研究・競争的資金等の研究課題

  1

学術貢献活動

  2