MISC

2006年3月20日

異音識別における脳内表現 : 脳磁図による研究

電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声
  • 船津 誠也
  • ,
  • 今泉 敏
  • ,
  • 橋詰 顕
  • ,
  • 栗栖 薫

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685
開始ページ
97
終了ページ
102
記述言語
英語
掲載種別
出版者・発行元
一般社団法人電子情報通信学会

脳磁図を用いて異音識別における脳反応を研究した.刺激音声には日本語/chita/と/tsuta/のペアおよび母音/a/と/i/のペア,日本語無声-非無声母音ペア/tsuta/と/tsuta/および英語/l/と/r/のペアを用いた.前2つのペアは音素識別であり,後2つのペアは異音識別である。脳反応の測定にはオドボール課題を用い,ミスマッチ反応を計測した.ミスマッチ反応は,刺激音声の音響的変化を無意識的に検出する事象関連神経反応である。音素識別においては/chita/と/tsuta/のペアおよび/a/と/i/のペアの双方において,左半球のミスマッチ反応が右半球のそれより有意に大きかった(両ペアともにp<0.01).一方,異音識別においては右半球のミスマッチ反応が左半球のそれより大きい傾向が見られたが,有意差はなかった.この結果より,異音識別においてもミスマッチ反応は生じるが,その傾向は音素識別の場合とは異なることが明らかになった.音素カテゴリー内識別と音素カテゴリー間識別では,脳反応機構が異なることが示唆された.

リンク情報
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/110004680228
CiNii Books
http://ci.nii.ac.jp/ncid/AN10013221
ID情報
  • ISSN : 0913-5685
  • CiNii Articles ID : 110004680228
  • CiNii Books ID : AN10013221

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