2011年 - 2015年
言語の多様性と認知神経システムの可変性―東アジア言語の比較を通した解明―
文部科学省 科学研究費補助金(基盤研究(A), 基盤研究(A)) 基盤研究(A), 基盤研究(A)
- 課題番号
- 23242020
- 体系的課題番号
- JP23242020
- 担当区分
- 連携研究者
- 配分額
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- (総額)
- 37,180,000円
- (直接経費)
- 28,600,000円
- (間接経費)
- 8,580,000円
- 資金種別
- 競争的資金
言語を処理する人間の能力は,生物としてのヒトに共通する脳の神経基盤に支えられているにもかかわらず,世界の言語には驚くほどの多様性が認められる.これを可能にしているのは,言語処理の認知神経システムに言語間の相違に柔軟に対応する可変性が備わっているからであろう.本研究の目的は,東アジア言語の認知神経科学的研究の分野で各国を代表する研究者が国際的に連携することにより,この多様性と可変性の謎を明らかにすることである.今年度は,文の統語構造の処理に韻律が及ぼす影響を探る実験を東京及びソウルにおいて実施し,日本語(東京方言)と韓国語(ソウル方言)の共通点と相違点,さらに,素材とした「属格主語」を有する連体節の構造的特徴に関して貴重なデータを得た.ソウルにおける実験は,ソウル国立大学との共同研究の一環として実施されたものである.中国語と日本語における言語処理の認知神経基盤を探る研究として,中国語を母語とする日本語学習者による日本語文法的アスペクト処理の事象関連電位計測実験を実施した.北京大学における研究協力者がすでに実施した中国語のアスペクト処理に関する事象関連電位計測実験の結果と比較することで,両言語の共通点,相違点,及び第二言語処理に母語が及ぼす影響を明らかにできると考えられる.さらに日本語母語話者を対象とした実験を実施する予定であり,これによって日本語,中国語の母語話者と学習者の比較...
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- ID情報
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- 課題番号 : 23242020
- 体系的課題番号 : JP23242020