共同研究・競争的資金等の研究課題

2017年4月 - 2021年3月

フラビン蛋白蛍光イメージングを用いたマウス大脳皮質前庭領野同定とその可塑性の解析

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)
  • 大島 伸介

課題番号
17K11319
配分額
(総額)
4,810,000円
(直接経費)
3,700,000円
(間接経費)
1,110,000円

前庭系においてはヒトやサルでは島後方のPIVC(Parieto Insular Vestibular Cortex)が前庭領野にあたるが、マウスなどの小型動物では同定されていない。PIVCの機能を解明するために、フラビン蛋白蛍光イメージングを用いてマウスの前庭領野を同定することが本研究の目的である。
まず、マウスに対して適切な前庭刺激を探ることから開始した。5-8週のC57BL/6マウスを用いて、カロリック冷、温刺激によるそれぞれ前庭機能低下、亢進刺激を与えたが、平衡障害を示す眼振所見の再現性は高くなかった。
次いで、経外耳道的に鼓室内に電気刺激を与えるガルバニック刺激を試みた。導電気刺激装置からアイソレーターを介してbiphasic刺激を出力し、針電極針を前庭窓へ留置して刺激する方法である。他の動物種で実績ある刺激法だがマウスに行った報告はない。体性感覚刺激を避けるために電極先端以外の部分は絶縁し、前庭層より浅い部分の組織を可及的に除去する術式に変更したところ、刺激周波数に応じて大脳の反応領域が変化する所見を得た。すなわち、低周波数刺激ではPIVCと思われる前庭感覚野、より高周波刺激では聴覚野が反応する所見が得られ、再現性を確認中である。
さらに遺伝子改変マウスの導入を開始した。GCaMP6は、GFPを用いた蛍光カルシウムプローブタンパク質GCaMPの改変体である。本マウスはThy1プロモーター下でGCaMP6を発現するコンストラクトがトランスジーンされており、In vivoにおける神経活動の可視化が可能であると考える。GCaMP6ではフラビン蛋白蛍光の数倍の強度でイメージングが可能と報告されており、PIVCの同定に極めて有用であると期待している。

ID情報
  • 課題番号 : 17K11319