2018年12月
早期子宮体癌に対する腹腔鏡下手術導入前後の手術比較検討
石川産科婦人科学会雑誌
- 巻
- 号
- 7
- 開始ページ
- 5
- 終了ページ
- 9
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 石川産科婦人科学会
FIGO2008:IA期、類内膜癌のGrade1〜2の子宮体癌79例を対象に、腹腔鏡下手術導入前の開腹術20例(A群)、腹腔鏡下手術導入後の開腹術12例(B群)、腹腔鏡下手術47例(C群)に分けた。評価項目は患者背景(年齢、BMI)、リンパ節郭清施行例の術中・術後経過(手術時間、出血量、入院期間)、摘出リンパ節個数、合併症発生率で、3群間で比較した。その結果、リンパ節郭清施行例はA群14例、B群7例、C群40例で、術中・術後評価項目の単変量解析の結果、3群間に出血量と手術時間の有意差を認めた。さらに、多重比較を行い解析したところ、出血量はC群が有意に少ない結果であった。B群とA群の間に出血量の違いは認めなかった。手術時間は、開腹手術同士のB群は259±93.1分でA群の166.5±43.3分と比較して優位に延長していた。また、C群は開腹群と比較して有意に手術時間が延長していた。術後合併症はB群に骨盤内膿瘍を1例、C群に血栓症を2例に認めたが、いずれの群においても子宮体癌の再発は認めなかった。
- ID情報
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- 医中誌Web ID : 2019350361