2013年7月3日
構造の異なる炭水化物が猫の血糖変動に与える影響について
ペット栄養学会誌
- 巻
- 16
- 号
- 0
- 開始ページ
- 40
- 終了ページ
- 42
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.11266/jpan.16.Suppl_40
- 出版者・発行元
- 日本ペット栄養学会
多くの動物では、炭水化物は体内でグルコースとなって特定の器官や組織において重要なエネルギー源となるが[1]、肉食動物である猫は代謝の違いから雑食動物に比べて多量の食事中炭水化物を効率的に利用する能力が劣っていると言われている[2]。炭水化物の含有量が異なる食事を用いた研究は多くあるが[3]、グルコースで構成され、構造の異なる炭水化物による研究報告は少ない。そこで、本研究では構造の異なる炭水化物5種類(グルコース、マルトース、トレハロース、デキストリン、コーンスターチ)を用いて食事負荷試験を行い、血糖値、インスリン、遊離脂肪酸(NEFA)濃度の変化にどのような影響を与えるのか検討した。コーンスターチ食において血糖値、インスリンが他の炭水化物食よりも上昇が小さい傾向が見られ、NEFA濃度は上昇傾向がみられるなど、構造の違いにより血糖変動に異なる影響を与えることが示唆された。コーンスターチは食後の上昇が小さいことから、糖尿病猫の食事管理として利用できると考えられた。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.11266/jpan.16.Suppl_40
- ISSN : 1344-3763
- J-Global ID : 201302239646577508
- CiNii Articles ID : 130004565700
- identifiers.cinii_nr_id : 9000258293165