2024年
パーキンソニズムを呈した成人脳動静脈奇形の1例
脳卒中
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- 巻
- advpub
- 号
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.3995/jstroke.11239
- 出版者・発行元
- 一般社団法人 日本脳卒中学会
症例は50歳代の男性.未破裂脳動静脈奇形を約30年前に指摘されていたが,加療困難との理由で未治療となっていた.しかし今回歩行障害や認知機能の低下が出現したため,精査加療目的に紹介となった.頭部MRIでは両側基底核にT2強調画像で高信号域を認め,脳動静脈奇形の静脈還流障害から基底核に浮腫を来した脳血管障害性パーキンソニズムと判断されたため,血管内治療と定位放射線治療を組み合わせて加療を行うこととした.治療後は画像上,脳動静脈奇形は消失し,両側基底核のT2強調画像の高信号域も改善した.しかし,すくみ足などの錐体外路症状の改善はみられなかった.未破裂脳動静脈奇形に対する治療介入については慎重な判断が求められるが,脳動静脈奇形は未破裂であっても神経症状を呈し,不可逆となる場合もあるため,治療適応には慎重な検討を要する.
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.3995/jstroke.11239
- ISSN : 0912-0726
- eISSN : 1883-1923
- CiNii Research ID : 1390581323912164864