J-PARCにおける0.4-3GeV陽子を用いた弾き出し断面積測定
日本原子力学会2018年春の年会
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- 開催年月日
- 2018年3月
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 開催地
- 吹田
- 国・地域
- 日本
大強度陽子加速器施設に用いられるターゲット及び窓の損傷評価は、計算モデルによる弾き出し損傷(DPA)の断面積に基づくDPAが広く用いられるが、20MeV以上の陽子の実験値がほとんどないため、DPA断面積の計算モデル検証は十分にされていない。このため我々は、J-PARCにおいて0.4GeVから3GeV陽子入射による様々な弾き出し断面積の測定を行う。DPA断面積は、陽子を試料に照射する際の抵抗率変化を1フランケル対欠損当たりの抵抗率変化で除することで得ることができる。照射による試料の損傷を保つため、試料はGM冷凍機の先端に照射試料を取り付けて極低温状態とした。試料には銅線(直径0.25mm)を用い、照射前の欠損の減少のため800$^{\circ}$Cで焼鈍した。実験は3GeVシンクロトロン(RCS)から物質・生命実験施設(MLF)にビームを輸送する3NBT施設で行い、微弱ビームを用いて行う。既に実験装置はビームラインに設置してあり、J-PARCのビーム運転が可能な圧力に達した。低温試験による到達温度は試料を取り付けるロッドにおいて4Kであったが、試料周辺では熱流入等により20Kとなり予想よりも少し高い温度になったものの実験が行える条件を準備することができた。本講演では、実験装置の準備状況について報告し、ビーム形状の断面積への影響について議論を行う。