2016年3月
当院における慢性閉塞性肺疾患患者の増悪因子の検討 栄養状態に着目して
理学療法研究・長野
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- 巻
- 号
- 44
- 開始ページ
- 56
- 終了ページ
- 58
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (一社)長野県理学療法士会
2011年12月〜2014年11月に入院した慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者55例を対象に、増悪を繰り返すCOPD患者の増悪因子について栄養状態、特にBMIに着目し、リハビリプログラム構築時の基礎情報とすることを目的に検討した。調査期間中に2回以上増悪をきたした頻回増悪群25例(男性24例、女性1例、、平均76±9歳)、1回の増悪をきたした対照群30例(全例男性、平均79±12歳)を対象に、比較検討した。比較項目の正規性については年齢のみ正規性を認め、その他の項目は正規性を認めなかった。両群を比べると、初回入院時のBMIのみ有意差が認められ、その他の年齢、喫煙歴、入院時BI、退院時BI、在院日数には2群間に有意差は認められなかった。また、頻回増悪群の方が調査期間中の初回ADL、退院時ADLは高い傾向であり、在院日数も短かった。頻回増悪群のうち、標準BMI群とBMI低下の比較では、BMIが低いことによるADLや在院日数に差はみられなかった。しかし、頻回増悪群の中でBMI低下が1年以内の増悪に及ぼす影響についての検定では、BMI低下群の方が増悪までの日数が短い傾向が示された。
- ID情報
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- ISSN : 1347-2976
- 医中誌Web ID : 2016264867