共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年4月 - 2021年3月

医用材料に吸着する超微量タンパク質の高感度絶対定量法の開発

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
18K05196
体系的課題番号
JP18K05196
配分額
(総額)
4,290,000円
(直接経費)
3,300,000円
(間接経費)
990,000円

本研究では、研究代表者らが過去に構築した同位体希釈質量分析を利用したアミノ酸分析法(IDMS-AAA法)を応用し、医用材料に吸着した超微量タンパク質の絶対量を高感度かつ高精度に定量する方法を開発することを最終目標とする。
初年度は、まず過去に研究代表者らが確立した現行法(IDMS-AAA法)を改良し、全天然アミノ酸を定量出来る分離・検出が可能で、かつ分析時間を10分程度まで短縮できる条件を検討した。具体的にはAPDS(アミノタグワコー, Rapid Commun. Mass Spectromet., 23(2009)1483)を誘導体化試薬として利用した誘導体化‐LC/MSによるアミノ酸分析法と、HILICカラムを利用した非誘導体化-LC/MSを利用したアミノ酸分析の2種を検討し、後者の方法においては、既存の方法と比較して感度は保ちつつ、分析時間の大幅な短縮(88分/1分析→23分/1分析(洗浄工程・平衡化の時間も含む))と測定対象アミノ酸の拡大(8種→17種)を達成することが出来た。
次に、モデルタンパク質であるヒト血清アルブミン認証標準物質を約100倍希釈したもの(0.7 mg/mL)について、加水分解条件の検討を行った。結果、加水分解時間については6時間以上で十分であることが分かった。また、17種類中、Cys-Cys,Gly,Thr, Tyrを除く13種類のアミノ酸については定量が可能であることが分かった。
また、汎用の低タンパク質吸着界面であるポリエチレングリコール固定界面の作製にも着手し、ガラス基材への金の蒸着とチオール-金結合を介したポリエチレングリコールの固定化法を最適化できた。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-18K05196
ID情報
  • 課題番号 : 18K05196
  • 体系的課題番号 : JP18K05196