論文

査読有り
2008年

宗教改革期ミュンスターの社会運動(1525-35年)と都市共同体--運動の社会構造分析を中心に

西洋史研究
  • 永本哲也

37
開始ページ
86
終了ページ
117
記述言語
日本語
掲載種別
研究論文(学術雑誌)
出版者・発行元
西洋史研究会

メラーやブリックレは都市や農村の住民は宗教改革の神学を共同体自治を擁護するものと見なしたため、宗教改革を支持したと考えた。しかし、彼らは共同体内の階層格差を無視しているという批判が上がったため、本稿では共同体への帰属意識と宗教改革運動での態度決定の関係を検証した。<br />
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1525年の騒擾と1532年の宗教改革では、門閥市民層に属していたかどうかが都市住民の態度決定を分ける主要な要因であった。1533年春以降の三宗派分裂期には、カトリック派は主に門閥市民層、ルター派は主に市民層、再洗礼派は主に貧困男性、女性によって支持された。その結果、一連の社会運動では社会階層毎に態度決定が異なっており、所属する社会階層によって共同体への帰属意識が異なっていたため、彼らの態度決定が異なっていたことが明らかになった。

リンク情報
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/40016379805
CiNii Books
http://ci.nii.ac.jp/ncid/AN00339991
ID情報
  • ISSN : 0386-9288
  • CiNii Articles ID : 40016379805
  • CiNii Books ID : AN00339991

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