斉藤 巧弥

【関心のある研究内容】

（１）性的マイノリティの社会運動史
主に1990年代以降の北海道札幌市においておこなわれてきた性的マイノリティの社会運動について、ミニコミ誌などの資料やインタビューを通して歴史的に記述する作業をしています。対外的な働きかけと当事者へのエンパワーメントといった両側面がいかに実践されてきたのかに興味を持っています。

（２）男性同性愛者のアイデンティティ、メディア文化、社会史
「同性愛者」や「ゲイ」というアイデンティティが歴史的にいかに形成されてきたのかを、ゲイ雑誌などのメディア文化から探ってきました。自らの「生き方」についていかに人々は語ってきたのかに興味があり、現在は年齢という軸、あるいは老いとの関係からアイデンティティや生き方の言説を探ることに興味を持っています。

（３）LGBTQツーリズム
旅行・観光と性的マイノリティの関係性についての研究をしています。旅行・観光という側面からコミュニティやアイデンティティの形成をいかに解釈できるのか、また、一つのマーケットや事業としての「LGBTQツーリズム」の出現やその社会的な影響についての研究に興味があります。

（４）映像・音楽などを活用した英語教育
オーセンティックな教材としての映画、ドラマ、洋楽、ミュージックビデオなどのメディアを、英語の授業においていかに活用できるのかについて研究をしています。またこうしたメディアにおいて表現される英語や文化表象の分析にも関心を持っています。最近は洋画に登場する英語のダジャレ／ジョークが日本語（字幕・吹き替え翻訳）においてどのように翻訳されているのかを収集し、その特徴について考察する作業をしています。