共同研究・競争的資金等の研究課題

2019年4月 - 2022年3月

真空紫外光照射がポリイミドの接着強さに及ぼす表面改質効果の物理化学的要件の解明

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
19K04851
体系的課題番号
JP19K04851
配分額
(総額)
4,290,000円
(直接経費)
3,300,000円
(間接経費)
990,000円

ポリフェニレンサルファイド樹脂/炭素繊維複合材料(PPS/CFRP)に対して真空紫外光(VUV)照射処理を実施し、その表面処理の条件が接着強度に与える影響について調査を行った。接着剤には、エポキシ樹脂系2液混合型接着剤を用いた。表面処理条件としては、窒素で充填したグローブボックス内で表面処理を行い、照射距離や処理時間が接着強度に与える影響について圧縮せん断試験を行い評価した。VUV照射を行った場合、処理がない試験片と比べて、強度が1.5倍以上となった。また、照射距離dが短い方が接着強度が向上していた。さらに、処理時間を変化させた場合、接着強度があまり変化しないことが示された。
圧縮せん断試験片の界面破壊の比率を調べたところ、照射距離が近いほうが界面破壊率が低下していることが確認された。また照射距離が長い場合でも、処理時間を長くすることで界面破壊の比率を低下できることが示された。これらの結果から、照射距離および処理時間は、継手の破壊形態に影響を与えることは明らかとなった。照射時間を変化させて破壊形態を変化させても、接着強度にはあまり大きな影響はないことも確認された。また、長時間の改質により、CF/PPSが分解劣化している可能性が示唆された。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-19K04851
ID情報
  • 課題番号 : 19K04851
  • 体系的課題番号 : JP19K04851