偏極中性子を用いた$^{139}$La(n,$\gamma$)$^{140}$La反応における$\sigma_n\cdot\hat{k}_\gamma$相関項の測定
日本物理学会第77回年次大会(2022年)
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- 開催年月日
- 2022年3月
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 開催地
- 岡山(online)
- 国・地域
- 日本
原子核が中性子を吸収し複合核共鳴を形成する反応である中性子共鳴吸収反応において、空間反転対称性の破れの大きさは最大で10\%にもおよび、陽子-陽子散乱に対して$10^{6}$倍増幅されることが確認されている。これはs波共鳴とp波共鳴の混合によるものであると考えられており、同様の原理で時間反転対称性の破れが増幅されることが理論的に示唆されている。このことから、我々は中性子共鳴吸収反応を用いた時間反転対称性の破れの探索実験を計画している。時間反転対称性の破れの増幅度は原子核ごとに異なり、パラメータ$\kappa(J)$に依存している。$\kappa(J)$は(n,$\gamma$)反応の角相関項を測定することで求めることができ、標的核の候補の一つである$^{139}$Laについては、これまでに2つの角相関項の測定により制限がかけられている。これらの結果に加え、さらに別の角相関項の測定を行うことにより、制限された$\kappa(J)$の値、および使用した理論式の妥当性が検証でき、信頼度を上げることができる。J-PARC・MLF・BL04にて偏極中性子を用て$^{139}$La(n,$\gamma$)$^{140}$La反応のガンマ線角度分布を測定し、中性子偏極方向とガンマ線放出方向のなす角に依存する角相関項について解析を行った。