2019年
クロマツと広葉樹4種の滞水に対する応答 ー細根成長と形態に着目してー
日本森林学会大会発表データベース
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- 巻
- 130
- 号
- 0
- 開始ページ
- 799
- 終了ページ
- 799
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.11519/jfsc.130.0_799
- 出版者・発行元
- 日本森林学会
<p>造成土壌への植林において,苗木の生育不良が見られる事例が報告されている.その原因の一つとして排水不良による滞水ストレスが考えられるが,その仕組みについて不明な点が多い.そこで本研究では,クロマツ,イタヤカエデ,コナラ,ヤマハンノキ,ヤチダモの5種の苗木を用いて,滞水ストレスが根系に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした.4月下旬にポットに植栽した苗木に対し,7月中旬から2ヶ月半の滞水処理を行った.その結果,クロマツ,イタヤカエデ,コナラ,ヤマハンノキでは細根量全体が低下した.また,これらの樹種では細根の黒褐色化が見られ,滞水処理による細根の機能低下や枯死が起きたと考えられた.一方,ヤマハンノキとヤチダモの滞水区では,土壌の表層における細根の成長が増加したが,ヤチダモについては,細根量全体,細根形態に対する滞水処理の影響は小さかった.以上のことから,滞水環境における細根の成長と形態の変化は樹種により異なり,この結果は樹種による滞水ストレスに対する応答や耐性の差異を反映していると考えられた.</p>
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- DOI : 10.11519/jfsc.130.0_799
- CiNii Articles ID : 130007645919