共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年4月 - 2021年3月

DACを用いた高圧下における液体鉄合金の構造解析

日本学術振興会  科学研究費助成事業 若手研究
  • 河口 沙織

課題番号
18K13644
配分額
(総額)
4,160,000円
(直接経費)
3,200,000円
(間接経費)
960,000円

外核に相当する高温高圧条件における液体鉄合金を扱った研究はその実験的困難さから着手されはじめたばかりである。申請者はこれまでに、液体鉄合金の弾性波速度を行い、地球外核組成への議論に強い制約を与えることに成功した (Kawaguchi et al., 2017)。しかし物性測定などの応用的な研究が行われ始めている一方、それら化学的・物理的性質を支配している液体鉄合金の構造=原子相関の解明を試みた研究は圧倒的に少なく、実験的に外核に相当する高圧下まで精密に構造解析を行った例はない。そこで本研究では放射光施設SPring-8においてダイヤモンドアンビルセルを用いた高温高圧下におけるPDF(2体相関分布関数)解析を実現する。加えて本研究ではPDFの相補的な情報として、Fe吸収端に対するX線吸収微細構造(XAFS)測定を行うことにより、元素選択的な情報を得ることができる。両者を併せることで、液体鉄合金の構造解析を行うことが本研究の目的である。
本年度は、既知のアモルファス物質をDACに封入し、測定・解析することで昨年度試験した解析手法が 汎用可能であることを試験するとともに、実際のターゲット物質である純鉄,鉄硫黄合金を高圧印加し、レーザー加熱により融解しながら得た液体鉄のX線回折データを取得し、解析を行った。また、固体構造が融解する際の構造変化を追うべく、温度を変化させながら常圧における出発試料である固体Fe47Ni283S25のXRD測定、精密構造解析を行った。