2013年10月
原子核-原子核衝突におけるフラグメント生成反応断面積エネルギー依存性の測定法開発
Proceedings of 11th Meeting of the Task Force on Shielding Aspects of Accelerators, Targets and Irradiation Facilities (SATIF-11)
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- 記述言語
- 英語
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原子核-原子核反応によって生成するフラグメントは、重粒子線治療や重イオン加速器施設における放射線安全の重要なファクターである。そのため、フラグメント生成反応断面積はこれまでの研究で継続的に測られてきたが、ターゲット,入射粒子種,エネルギーなどパラメータが多岐に渡る一方、一回の実験では限られた点でしか断面積が得られないことが問題であった。本研究ではTOF法と$\Delta$E-E法を組合せることにより、一回の重イオン照射でフラグメント生成断面積を各アイソトープごとにエネルギーの関数として測る手法を開発した。手法の妥当性を評価するために、400MeV/u酸素イオンの炭素ターゲットへの照射し、発生したフラグメントを本測定法により測定する実験を放射線輸送計算コードFLUKAで再現した。その結果、$^{4}$Heを同時に生成する反応の一部は(例: $^{16}$O(C,x)$^{4}$He+C$^{12}$), $^{4}$Heの同時計数ロスで断面積が過小評価される可能性が示されたが、50-100MeV/u以上400MeV/u以下のエネルギー域において断面積を数10\%の誤差範囲内で測定できることが明らかになった。