PHITSにおける低エネルギー電子の飛跡構造計算機能の開発
2017年第78回応用物理学会秋季学術講演会
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- 開催年月日
- 2017年9月
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 開催地
- 福岡
- 国・地域
- 日本
粒子・重イオン輸送計算コードPHITSは、任意の三次元体系中における放射線挙動を模擬することが可能で、様々な研究分野で幅広く利用されている。しかしながら、従来のPHITSでは、1keV以下の低エネルギー電子を計算しないため、ナノスケールの放射線作用を対象とする研究への適用ができなかった。この問題を解決するために、別途開発していた飛跡構造計算コードの計算機能を平成29年6月に公開したPHITS Ver2.93へ実装した。これにより、PHITSで水中における低エネルギー電子のナノスケールでの局所的なエネルギー付与が計算可能になった。そのため、DNA損傷のような分子レベルのミクロなエネルギー付与を対象とした研究等への様々な応用が期待される。