2019年4月
高エネルギー電子による酸化物のカソードルミネッセンス; ビームフラックス, 電子エネルギー, 温度の影響
Journal of Luminescence
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- 巻
- 208
- 号
- 開始ページ
- 108
- 終了ページ
- 118
- 記述言語
- 英語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- DOI
- 10.1016/j.jlumin.2018.12.045
カソードルミネッセンスは結晶中の格子欠陥の検知に利用されており、特に酸化物材料で電子線照射による酸素原子欠陥の定量に多くの適用例がある。しかし、カソードルミネッセンスが試料温度、入射電子のフラックス、エネルギーの各影響因子にどのように依存するかは明らかでなく、測定結果の定量的な解釈の妨げとなっていた。本研究では、単結晶のAl$_{2}$O$_{3}$, ZrO$_{2}$:Y(イットリウム安定化ジルコニア), MgAl$_{2}$O$_{4}$, TiO$_{2}$の4試料に400-1250keVの電子線を照射して酸素原子欠陥を作り、光ファイバープローブとCCDを組み合わせた検出器でカソードルミネッセンスに由来する発光を観測した。試料温度に対する発光強度の依存性はキャリアのトラッピング頻度と蛍光効率が影響し、入射電子フラックスに対しては、蛍光センターの生成・消滅速度に依存することを明らかにした。入射電子エネルギーに対する依存性について、放射線輸送計算コードPHITSで二次電子線エネルギースペクトルを計算したところ、欠陥生成に有効なエネルギー範囲の二次電子生成量によって説明できることが明らかになった。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.1016/j.jlumin.2018.12.045
- ISSN : 0022-2313
- eISSN : 1872-7883
- Web of Science ID : WOS:000457339000017