基本情報

所属
大阪国際大学 国際教養学部 国際観光学科 准教授
学位
修士(博物館学)(英・レスター大学)
修士(教育・国際開発学)(英・ロンドン大学)

連絡先
saotomeoiu.jp
研究者番号
30535571
researchmap会員ID
6000012751

外部リンク

文化遺産*1 における/文化遺産を活用した、異文化表象と自文化表象、共有価値の創造(CSV)と価値発信、教育プログラムの運営、市民活動の支援や市民共働のあり方について研究している。また、障がい者や高齢者、外国人労働者・移民・難民や経済的に不利な層など様々な利用者のアクセシビリティの確保のほか、地域社会(あるいはコミュニティ*2)全体に関わる課題の発見・解決に向けた取組といった文化遺産活動のうち、特に地方公共団体や地域団体・地域住民が設置・運営する地域密着型(あるいはコミュニティ密着型)の文化遺産が抱える課題を解決する方法についても研究している。

同時に、そのための基礎研究として、先行研究の中から展示や教育による文化遺産活用の歴史を概観し今日の議論の背景を確認すると共に、国内外の文化遺産の役割や課題を明らかにすることを通して、日本の文化遺産の課題と目指す方向性についての考察も行っている。特に1970~1980年代以降、日本国内において盛んに議論された地域博物館のあり方に、同時代以降の国際的な議論を絡ませることで、日本の地域博物館論を国際的に位置づけると共に、日本の地域博物館論ではこれまで論じられることがほとんどなかった地域博物館の社会変革の装置、あるいは「我々意識」を当事者間で考える装置としての役割について、日本国内での適用可能性とそのあり方を研究している。

また、日本近現代史上の出来事について、それらが起こり得た理論的・歴史的背景や市民生活に与えた影響、また、その後の展開などについて、社会史や国内外他地域との比較・交流の視座から検討することも目下の研究課題としている。なかでも、明治後期から昭和初期の沿線開発(住宅地、遊園地、動物園など)や戦後のニュータウン開発などの郊外開発については、英米の田園都市構想や近隣住区論などとの関連性や住民の生活・文化への影響を、また、日本万国博覧会(1970年大阪万博)については、1)テーマが実質的に意味を持つようになった1958年ブリュッセル万博以降の歴史との関連性、2)基本理念やテーマと入場者(旅行者)による観光行動の関連性、そして、3)市民の生活・文化や地元への影響を研究している。

 

*1 この場合の「文化遺産」とは、1)博物館で現在および将来の活用を目的として保存されている資料、2)文化遺産や博物館の空間全体、3)歴史・文化に関わる人々の活動を含む意味でも使用する。例:博物館資料のほか、地域博物館、考古遺跡、戦争遺跡、近代化遺産、公開文化財(建造物)、伝統的建造物群、文化的景観、エコミュージアム、文化遺産や博物館を拠点とした市民活動など。

*2 この場合の「コミュニティ」とは、必ずしも居住の地理的近接性はないものの、文化的アイデンティティや関心、利害が一致し、一定の一体感を抱く人々をも指す。例:サハラ以南アフリカにルーツを持つ人々など。

 

<資格>

・文部科学省「学芸員」(証第92号)(2008.12.9)

・公益財団法人文化財虫菌害研究所「文化財虫菌害防除作業主任者」(第1964号)(2015.4.1)

 

カバー写真:1970年大阪万博会場(野口昭雄氏撮影)


主要な経歴

  21

主要な委員歴

  49

主要な論文

  33

MISC

  23

主要な書籍等出版物

  23

主要な講演・口頭発表等

  99

主要な担当経験のある科目(授業)

  36

主要な所属学協会

  8

Works(作品等)

  31

主要な共同研究・競争的資金等の研究課題

  13

メディア報道

  31