共同研究・競争的資金等の研究課題

2019年4月 - 2022年3月

超塑性Ti合金への超弾性特性付与による薄板一体型・弾性展開構造の創製

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)  基盤研究(B)

課題番号
19H02485
体系的課題番号
JP19H02485
配分額
(総額)
14,300,000円
(直接経費)
11,000,000円
(間接経費)
3,300,000円

本研究は、Ti-4.5Al-3V-2Fe-2Mo合金(SP-700)は、適切な熱処理を施すことにより超弾性特性を示すことができ、これを上段ロケットノズルの折り畳み展開構造に適用することを目的としている。本年度の成果は以下の通りである。
(1) 熱処理前にマルテンサイト相で圧延加工を施すことで、板面内に等方的な超弾性の得られる{001}<110>集合組織が得られることがわかった。この集合組織変化には、「圧延前の結晶方位(集合組織)」および「マルテンサイト相の双晶変形による結晶回転(回転量は圧下率に依存)」が大きく影響している。
(2) キックモータに適用する場合の実機大の超弾性展開 ノズルの模型試作を、2018年度に引き続き、再度行った。2018年度の試作では、溶接の段階で溶接部に2か所穴が開いてしまい, 展開後この周辺に残留ひずみが一部観察されたが、今年度の試作では、健全なノズルモデルを試作することができた。これは、溶体化状態で板材の研削を行ってから、ひずみが入らないように拘束した状態で熱処理を行うという、プロセスの改良により実現したものである。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-19H02485
ID情報
  • 課題番号 : 19H02485
  • 体系的課題番号 : JP19H02485