MISC

2021年3月

陳旧性肘関節脱臼骨折に対して内外両側拡大切開で観血的に脱臼を整復した1例

日本肘関節学会雑誌
  • 原 章
  • ,
  • 市原 理司
  • ,
  • 鈴木 雅生
  • ,
  • 丸山 祐一郎

27
2
開始ページ
362
終了ページ
364
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
日本肘関節学会

症例は44歳男性で,大型バイクで軽乗用車と接触し受傷した.左第3-8肋骨骨折,左上肢腕神経叢全型麻痺,右肘関節脱臼骨折の診断で受傷から1ヵ月後に紹介受診となった.右肘脱臼骨折に対して受傷から5週後に手術を施行した.内外両側アプローチでECRLと腕橈骨筋を外側上顆から切離,屈筋・円回内筋群を内側上顆から剥離し関節に達した.橈骨頭は近位後方へ脱臼し,関節内は著明な線維性瘢痕組織で埋まっていた.瘢痕組織を十分に切除し脱臼を整復後,LUCL,伸筋群を外側上顆へ縫合,AOL,屈筋円回内筋群は内側上顆に縫合した.術後は支柱付き装具を装着し可動域訓練を開始,術後11ヵ月の現在,肘関節自動可動域は-35/135°で疼痛やしびれはない.陳旧性肘関節脱臼では,関節包の拘縮や関節内に瘢痕や線維化などが生じるため徒手整復は困難となり,これらの整復阻害因子を徹底的に除去することが重要である.(著者抄録)

リンク情報
URL
https://search.jamas.or.jp/index.php?module=Default&action=Link&pub_year=2021&ichushi_jid=J04263&link_issn=&doc_id=20210319370090&doc_link_id=10.24810%2Fjelbow.27.2_362&url=https%3A%2F%2Fdoi.org%2F10.24810%2Fjelbow.27.2_362&type=J-STAGE&icon=https%3A%2F%2Fjk04.jamas.or.jp%2Ficon%2F00007_3.gif
ID情報
  • ISSN : 1349-7324
  • eISSN : 2434-2262
  • 医中誌Web ID : 2021192714

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