2004年
溶融NaCl-KCl-Na2SO4塗布下におけるNi-Cr-Mo合金の高温腐食に及ぼす雰囲気中HClの影響
Zairyo-to-Kankyo
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- 巻
- 53
- 号
- 9
- 開始ページ
- 451
- 終了ページ
- 458
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.3323/jcorr1991.53.451
- 出版者・発行元
- Japan Society of Corrosion Engineering
Moを含むNi-10mass%Cr合金について, HClが含まれる雰囲気中, NaCl-KCl-Na<sub>2</sub>SO<sub>4</sub>混合塩塗布下での高温腐食挙動を熱重量法, 生成スケールの分析, 電気化学的測定により調べた. とくに, この合金の高温腐食挙動に及ぼすMo添加の効果および雰囲気中のHClの影響について検討した.<br>Ni-Cr-Mo合金は, 雰囲気中にHClが含まれる場合, Mo添加量の増加とともに耐食性が向上した. この場合, スケールの内層として保護的なCr<sub>2</sub>O<sub>3</sub>層が合金上に生成することが認められた. 初期に生成するスケールを分析した結果, HClを含むガスにさらされたNi-Cr-Mo合金においては, 6ks以内の初期段階において, スケール/合金界面にMoO<sub>2</sub>が生成し, その後Cr<sub>2</sub>O<sub>3</sub>層が成長していくことが明らかとなった. 電気化学的測定から, 雰囲気中にHClが含まれる場合, HClが含まれない場合に比べてアノード電流の上昇が小さくなることがわかった. さらに, 雰囲気にH<sub>2</sub>Oを導入した場合にも同様にアノード電流が抑制されることを確認した. したがって, 合金がHClと塩中O<sup>2-</sup>の反応により生じるH<sub>2</sub>Oとアノード酸化反応を起こし, 保護的なCr<sub>2</sub>O<sub>3</sub>層を生成する機構が提案された.
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.3323/jcorr1991.53.451
- ISSN : 0917-0480
- CiNii Articles ID : 130004085835
- identifiers.cinii_nr_id : 9000255785258
- SCOPUS ID : 9744277605