2014年4月 - 2017年3月
カービング氷河末端における氷融解量の直接測定
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究 挑戦的萌芽研究
カービング氷河(海や湖に流入する氷河)の水中融解は観測が困難で、その定量化とプロセスの理解が急務となっている。そこで本研究では、サイドスキャンソナーを使って氷河末端の水中形状を測定し、融解速度の測定を試みた。パタゴニア、グリーンランド、南極で観測を行った結果、パタゴニアの湖に流入するグレイ氷河にて、水中で前方に突出した氷河形状が明らかになった。水温の測定結果と合わせて、湖面付近でより著しい氷融解が示された。当初計画した手法では融解の定量化には至らなかったものの、水温、濁度、水同位体の測定から融解速度の推定に成功した。以上の成果は、淡水カービング氷河の消耗機構に新しい知見を与えるものである。
- ID情報
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- 課題番号 : 26550001