2011年4月 - 2015年3月
カービング氷河の急激な後退に氷河流動が果たす役割
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
本研究では、人工衛星データの解析と現地観測によって、パタゴニアと南極半島におけるカービング氷河の変動とそのメカニズム解明に取り組んだ。その結果、南パタゴニア氷原における1984年以降の氷河変動を定量化し、近年の氷河後退と流動変化の関係を明らかにした。また氷河湖の底面地形と水塊構造を測定し、湖が氷河変動に果たす役割を示した。さらに南極半島のカービング氷河を熱水掘削することによって、氷河底面の水理環境と氷河流動の関係を明らかにした。以上の成果は、特に研究の進んでいないパタゴニア・南極半島地域におけるカービング氷河の変動と、そのメカニズムの理解を推し進めるものである。
- ID情報
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- 課題番号 : 23403006