2011年4月 - 2015年3月
中央アジアの貧困解消に向けた持続的山岳社会の構築
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(A) 基盤研究(A)
調査地域では貧困ゆえに野生動物等の自然資源への依存度が著しく高く,その中で伝統的な家畜の牧畜を多様化させながら社会変化に適応した生活を送っており,限られた世帯のみで観光が顕在化してきていることがわかった。また多くの住民は持続性を高めることの必要性やジオ・エコツーリズム導入によるその効果・意義を理解できていないことが明らかになった。牧畜業の維持がこの地域の持続性に不可欠であることがわかったが,現在の家畜飼育頭数はソ連時代よりも激減している。このため全体としては過放牧状態にはないが,牧畜の多様化が放牧地利用の偏在化を生んでおり,将来,高利用圧の放牧地と放棄地で異なる荒廃が生じる可能性が懸念される。
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- 課題番号 : 23251001
- 体系的課題番号 : JP23251001