基本情報

所属
金沢大学 国際基幹教育院 GS教育系 研究協力員
学位
修士(文学)(2016年3月 北海道大学)
博士(文学)(2021年9月 北海道大学)

研究者番号
90962217
ORCID iD
 https://orcid.org/0009-0009-2158-4694
J-GLOBAL ID
202101000010266380
researchmap会員ID
R000026973

主に哲学的論理学と広い意味でのメタ倫理学を研究しています。言語哲学にも興味があり、修士課程の一年目までは固有名の意味論について研究していました。

哲学的論理学

一階様相論理を研究しています。一階様相論理とは、「すべての・・・」と「ある・・・」の論理的振舞いを表現する一階述語論理と、「・・・は必然的である」や「・・・は義務である」といった様々な様相の論理的振舞いを表現する様相論理を組み合わせた形式論理です。一階様相論理自体は数学的な道具立てで研究されている分野ですが、この分野の成果は様相の哲学にとって無視できないものになっています。例えば、一階様相論理の意味づけを担う通常の可能世界意味論においては、各世界のドメイン(モノの集まり)が同じであるとすると「火星人が存在しうるなら、火星人であるような何かが存在する」といった反直観的な命題(いわゆる Barcan 式)が恒真になってしまうことが知られています。反対に、各世界のドメインがまったく違っていてよいとすると、「どんな馬も哺乳類でありペガサスが馬であるなら、ペガサスは哺乳類である」といった直観的な命題が恒真になりません。

論理学の技術的な興味に関して言うと、現在のところは意味論よりも証明論に興味があります。とくに伝統的な Gentzen 流のシーケント計算が好きです。

具体的には以下のような論理を研究しています。

  • 項様相論理(term-modal logic)
  • 常識的様相述語論理(common sense modal predicate logic, 可変領域の様相論理の一種)
  • 確定記述句をもつ様相論理

メタ倫理学

倫理学の文献に頻繁に登場する道徳原理や道徳概念を明確にする研究をしています。また道徳理論の定式化に関する問題全般にも関心があります。具体的には以下のとおりです。

  • 当為と可能の関係性:倫理学でよく論じられる問題の一つに、「当為は可能を含意する(「すべき」は「できる」を含意する)」という原理は正しいかという問題があります。この原理に登場する「当為」と「可能」の概念の明晰化に興味があり、様相論理を用いた形式的なアプローチでうまく分析できないか考えています。
  • 記述命題と規範命題の定義:記述命題と規範命題は何であるべきか(何であると定義するのが適切か)という問題に興味があります。現在もっとも可能性を感じているアプローチは、形式論理学の道具立てで記述命題と規範命題を定義する方法です。
  • 道徳相対主義の定式化:道徳相対主義に対するよくある批判の一つに、道徳相対主義は自己論駁的であるという批判があります。この批判はたしかに一定の説得力をもつものの、どのような演繹推論によって自己論駁的であることが示されているのかが明確ではありません。この演繹推論を可能にする形式論理の構築に関心があります。

主要な研究キーワード

  3

論文

  11

講演・口頭発表等

  15

担当経験のある科目(授業)

  8

所属学協会

  2

共同研究・競争的資金等の研究課題

  3

学術貢献活動

  1

その他

  3
  • 2026年8月 - 2026年9月
    ベルゲン大学に所属する Perrotin Elise 博士研究員に招待され、8月4日から9月3日まで共有知識演算子をもつ認識論理の断片のシーケント計算について共同研究を行った。
  • 2025年10月 - 2025年12月
    ERC との協力による特別研究員の海外渡航支援により、ポーランドのウッチ大学に所属する Indrzejczak 教授の下で約二か月間共同研究を行った。主に、指示対象を欠きうる確定記述句をもつ論理について研究した。
  • 2021年9月 - 2021年12月
    北海道大学所属の佐野勝彦准教授(2022/01/23 当時)と共同で、株式会社チュートリアル(現 株式会社オートロ)での論理学の研修を行った。全15回のうち初回を佐野が担当し、残りの14回を澤崎が担当した。