2019年8月
CIGMA装置を用いた格納容器ベントによる密度成層挙動に関する実験
Proceedings of 18th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics (NURETH-18) (USB Flash Drive)
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- 開始ページ
- 5927
- 終了ページ
- 5940
- 記述言語
- 英語
- 掲載種別
格納容器ベントシステムはシビアアクシデント時における格納容器の過圧を防止するための手段として適用される。ベント時に発生する現象の理解と最適な運用という観点から、格納容器ベント時の水素挙動に関する研究は十分ではない。そこで本研究では大型格納容器実験装置CIGMAを用いて格納容器ベントに関する基礎的な実験を実施した。特に、ベントによる水素輸送に対するベント流量及び初期ガス分布の影響について調査を行った。水素の代替ガスであるヘリウム,蒸気,空気を用いて、初期に容器内に成層を形成し、下部ベントラインからベントを実施した。ベントにより初期に容器下部に存在する蒸気・空気のみが排出され、ヘリウム成層が下方へと拡大していく挙動が観察された。この間、上部のヘリウム濃度は一定であった。最終的には容器内のガス濃度分布は均質化した。今回実施した実験条件では、ベントによる容器内のガスの顕著な混合は観察されなかった。また異なる初期濃度分布に対してもヘリウム成層の挙動に大きな差は見られなかった。