2017年4月 - 2019年3月
乳癌の内分泌治療耐性メカニズムの解明とYB-1を標的とした耐性克服治療薬の創出
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究(B) 若手研究(B)
ERα陽性の乳癌患者は全乳癌患者の60%近くを占め、ERα標的の内分泌治療薬が臨床応用されている。しかし、内分泌治療による耐性がんの出現は乳癌治療において大きな難関である。本研究では、内分泌治療耐性細胞においてAKT/mTOR/S6Kシグナルの活性化により、乳癌の発症に関わるYB-1のリン酸化が上昇することを明らかにした。さらに、耐性細胞はmTOR阻害薬であるeverolimusに高感受性を示し、動物治療実験においてもYB-1のリン酸化抑制により腫瘍体積が抑制されることを明らかにした。本研究により、YB-1リン酸化シグナルを標的とした薬剤が内分泌治療耐性克服に有用であることを示すことができた。
- ID情報
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- 課題番号 : 17K15508
- 体系的課題番号 : JP17K15508