共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2022年3月

現代ロシア宗教法制における個人と団体―ロシア型「人権の実現」に関する一考察―

日本学術振興会  科学研究費助成事業 特別研究員奨励費  特別研究員奨励費

課題番号
20J15416
体系的課題番号
JP20J15416
配分額
(総額)
2,100,000円
(直接経費)
2,100,000円
(間接経費)
0円

本年度実施予定であったロシアの宗教法制に関する資料収集および検討は概ね完了した。2021年度もコロナウイルス禍のため現地調査は断念せざるをえなかったが、現地の研究者および法律家の協力の下、オンラインで聞き取り調査および資料収集を行い、研究を進めることができた。現在博士論文を執筆中である。以下、各部ごとに概要および2021年度の研究実施状況について記述する。
第1部:現代の宗教法制に通じるロシア史貫通的な特徴を析出するため、帝政期、ソビエト期、ソビエト崩壊期における政教関係および宗教法制について検討した。今年度は特に帝政期の資料分析を重点的に行った。
第2部:現行の宗教法制の主軸部分である1997年制定宗教法人法制定時の議論および同法の改正過程について検討した。今年度は、1997年法改正過程の調査を行い宗教法制の「転換点」について検討した。
第3部:、宗教団体の国家登録をめぐる問題について検討した。今年度は、主に憲法裁判所の判例分析を通して「国家登録が宗教に対する抑圧となっていた」との先行研究の理解に対して一石を投じた。右の成果は、宗教法人数に関する統計等からも裏付けることができた。
第4部:宗教団体の活動に対する規制および解散に関する問題について検討した。今年度はこれまでの成果の整理・微修正を行った。
第5部:ソ連時代に当局が宗教団体より収用した教会財産の「返還」をめぐる問題について検討した。今年度はこれまでの成果の整理・微修正を行った。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20J15416
ID情報
  • 課題番号 : 20J15416
  • 体系的課題番号 : JP20J15416