共同研究・競争的資金等の研究課題

2019年6月 - 2024年3月

19H05788界面機能コア解析

日本学術振興会  科学研究費助成事業 新学術領域研究(研究領域提案型)
  • 柴田 直哉
  • ,
  • 山本 剛久
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  • 石川 亮
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  • 馮 斌
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  • 栃木 栄太
  • ,
  • 関 岳人

課題番号
19H05788
配分額
(総額)
210,210,000円
(直接経費)
161,700,000円
(間接経費)
48,510,000円

本研究では, 最先端の原子分解能走査透過型電子顕微鏡法(STEM)を更に進化させ, 機能コアにおける局所原子構造のみならず, その局所構造により形成される局所電磁場を定量的に計測する手法を確立し, 機能コアの特性発現メカニズムを根本的に解明することを目的とする。本年度の主な研究成果を以下に列挙する。
①機能コア局所電磁場の直接定量計測手法の開発: 微分位相コントラスト(DPC)-STEMによる機能コア局所電磁場超高分解観察において, 局所的に乱れた原子構造由来の回折コントラストが電磁場信号と重畳する問題を解決するため, 回折コントラストの低減手法の開発を試みた. GaN/AlGaNヘテロ界面及びネオジウム磁石多結晶体を対象に, 従来のedge-on観察条件から試料と電子線入射方位をわずかに傾斜させた像を複数枚取得し, その平均像を形成した. その結果, ヘテロ界面近傍や結晶粒内の回折コントラストが大幅に減少することが明らかとなった. つまりDPC-STEM法を用いて機能コアの局所電磁場観察を行う際には, 的確に試料傾斜平均を行うことにより電磁場信号の抽出が可能であることが示された.
②原子スケール機能コア電子状態計測手法の開発:アルミナモデル粒界機能コアにおいて原子構造とバンド構造のSTEM-EELS分析を行った. 原子分解能STEM-EELSを低エネルギー損失領域において計測条件を最適化し, 粒界バンドギャップの直接定量計測に成功した. その結果, 粒界バンドギャップは粒界原子構造に強く依存し, その大小は粒界におけるアルミニウムイオンと酸素イオンの配位数に依存することが明らかとなった. これらの実験結果は理論計算の予測とも良い一致を示した. 本成果は粒界機能コアバンドギャップの粒界原子構造依存性を初めて実証した成果であり, 学術的に極めて重要であると考えられる.

リンク情報
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Toward quantitative electromagnetic field imaging by differential-phase-contrast scanning transmission electron microscopy
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Magnetic-structure imaging in polycrystalline materials by specimen-tilt series averaged DPC STEM
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Quantitative Electric Field Mapping of a p-n Junction by DPC-STEM