基本情報

所属
京都大学 がん免疫総合研究センター がん免疫多細胞システム制御部門 准教授
学位
博士(医学)(2008年 University of British Columbia (カナダ))
修士(理学)(2002年 University of Calgary (カナダ))

研究者番号
40574116
J-GLOBAL ID
202001015313895886
researchmap会員ID
B000382431

<研究経歴>

まる理化学研究所 生命医科学研究センター 免疫転写制御研究チーム

生物の設計図であるゲノム情報がいかにして読み出され、精緻な生命システムを構築するかという「遺伝子発現制御の根本原理」の解明に従事しました。谷内一郎チームリーダーのもと、転写因子複合体の機能解析およびクロマチン高次構造の動態解析に注力し、特定の細胞系譜(T細胞)への分化決定プロセスを分子レベルで記述することに成功しました。 この期間に、タンパク質-DNA相互作用などの生化学的実験(Wet)と、ChIP-seqやATAC-seqなどのバイオインフォマティクス解析(Dry)を高度に統合する研究スタイルを確立しました。転写制御ネットワークからシグナル伝達、そしてエピジェネティックな制御に至るまで、多階層的なオミクスデータを一気通貫で解析する技術基盤は、現在の私の研究の核となっています。

 

まる名古屋大学 医学系研究科 分子細胞免疫学

理化学研究所で培った生化学・分子生物学的な解析技術を基盤とし、その適用範囲を「疾患における分子機構の破綻」へと展開させました。西川博嘉教授の研究室において、がん微小環境における細胞機能不全(疲弊)のメカニズムについて、代謝・シグナル伝達・転写制御の観点から解析を行いました。 さらに、研究の過程で見出した「神経系と免疫系の分子クロストーク」という独創的な着想に基づき、「若手新分野創成研究ユニット」を立ち上げ(文部科学省・研究大学強化促進事業)、ユニットリーダーを務めました。ここでは、古典的な生化学の手法と最新の遺伝子工学を組み合わせ、異分野融合による新たな学問領域の開拓を主導しました。

  

<現在の研究内容>

まる京都大学 がん免疫総合研究センター がん免疫多細胞システム制御部門

https://www.ccii.med.kyoto-u.ac.jp/research/divisions-labs/division-of-cancer-immune-multicellular-system-regulation/

現在、京都大学においては、がん細胞と免疫細胞、あるいは神経細胞間で交わされるシグナル伝達分子の相互作用とその下流にある転写リプログラミング機構について、生化学および分子細胞生物学の観点から解析を進めています。複雑な組織内環境における個々の分子の挙動を定量的に理解することを目指しています。

 

まる京都大学創発 PI (JST創発的研究支援事業 塩見パネル)

https://www.jst.go.jp/souhatsu/research/panel_shiomi.html

JST創発的研究支援事業(塩見パネル)では、「領域特異的解析による転写ファクトリーの分子実体と機能の解明」を目指しています。複数の遺伝子が核内の特定の領域に集まり、効率的な転写制御を受ける「転写ファクトリー」仮説について、その分子基盤の解明に挑んでいます。 本研究の核心は、領域特異的免疫沈降法(Locus-specific chromatin immunoprecipitation)を駆使し、特定のゲノム領域に形成される転写複合体を「生化学的に単離」することにあります。これにより、従来のChIP-seqのような平均化されたデータではなく、特定の遺伝子座(ローカル環境)に集積するタンパク質群を網羅的に同定・定量することが可能となります。 マウス免疫細胞をモデルに、転写ファクトリーを構成するタンパク質インタラクトームを明らかにし、遺伝子発現制御の「局所的な分子ルール」を確立することを目指しています。

  

 <主な研究手法>

私は、生化学、分子生物学、免疫学およびバイオインフォマティクスを融合したアプローチにより、生命現象の分子基盤解析に取り組んでいます。特に、ゲノムの特定領域における分子環境を解明する技術に強みを持ちます。

>領域特異的解析:領域特異的免疫沈降法による特定ゲノム領域の単離


>生化学・タンパク質解析:Western Blotting, ELISA, 免疫沈降法 (IP), フローサイトメトリーによる細胞内シグナル解析


>ゲノム・エピゲノム解析:次世代シーケンサーを用いた網羅的解析 (RNA-seq, scRNA-seq, ChIP-seq, ATAC-seq)、バイオインフォマティクス


>核内構造・クロマチン解析:3C (Chromosome Conformation Capture), Hi-C


>発生工学:遺伝子改変マウスの作製および表現型解析

 


論文

  29

担当経験のある科目(授業)

  1

所属学協会

  2

共同研究・競争的資金等の研究課題

  8