論文

2011年10月

弥生土器から見た芸予諸島の地域色

伊豫史談
  • 柴田昌児

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弥生時代中期後半の弥生土器である壺形土器を対象に、その属性を検討したうえで細部形式を設定し、その出現頻度を時空的に分析することで、類縁性の高い領域を抽出した。その結果、芸予諸島周辺の弥生土器は、東西に広がる分布域よりも芸予諸島を媒介にした南北に広がる領域に強い連関性を具有していた。これは当時の人々が灘や瀬戸を意識し、それを取り込むかたちで日常生活領域を構築していたことを傍証している。

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