2018年3月
MLF中性子分光器の現状
2017年度量子ビームサイエンスフェスタ; 第9回MLFシンポジウム/第35回PFシンポジウム
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- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 開催地
- 水戸
J-PARC・MLFでは現在21台の中性子実験装置が稼働または整備中であるが、そのうち6台が非弾性・準弾性散乱装置である。これら6台の特徴の異なる装置の組み合わせによって、MLFでは固体物理、非晶質、液体、ソフトマター、生体物質から工業材料まで幅広いダイナミクス研究が可能になる。既に稼働して久しい直接配置チョッパー型分光器のBL01四季、BL12 HRC、BL14アマテラス、および、逆転配置背面反射型分光器のBL02 DNAからは、スピン-軌道秩序系におけるスピン-軌道結合励起、ブリルアン散乱測定による金属磁性体のスピン波の観測を通したベリー位相の観測、三角格子反強磁性体における階層的磁気励起、超イオン伝導体の準弾性散乱測定によるリチウムイオンの拡散現象等、多くの重要な研究成果が生まれている。さらに順調にコミッショニングを続けていたスピンエコー分光器群BL06 VIN ROSEも2017B期よりいよいよユーザー利用を開始し、偏極チョッパー分光器BL23 POLANOもコミッショニングを開始した。本発表ではこれらMLFの中性子分光器群の特徴と目指すサイエンス、そして、装置整備・研究成果の最新のトピックスを総覧する。