2020年4月 - 2023年3月
新学際領域「ストリート・メディカル」の担い手養成カリキュラムの開発研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
これからの医療は、投薬や手術以外の患者の生活環境の中での実践を支えるための処方をも視野に入れる必要がある。我々は、従来型の医療・医学から等閑にされやすいこの領域を「Street Medical」と名付け、概念構築し、この新概念を支える人材の育成のためには超学際カリキュラムが必要となるという仮説を設けた。そこで近年、注目を集めているアクティブラーニングの手法を取り入れることで、効率的で汎用性のある教育が実施できるのではないかと考えている。研究代表者らが既に実践を開始している教育現場をフィールドにしながら、アクティブラーニングを基軸とした新時代の医療の担い手養成カリキュラムを開発し、その有効性を検証した。2021年度は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、引き続き完全オンラインでの教育を行った。昨年度よりオンラインに最適化するため、新しいアプリを導入するなどの調整を行った。本年度は、昨年度の完全オンラインのカリキュラムでの成功や受講希望の増加を踏まえ、受講者数を増やすことに成功した。スクールの受講生を公募、選考した結果、最終的に合格者数は33名、平均年齢は30歳(最年少者:16歳、最年長者61歳)、男女比は女性16名、男性8名の受講生となった。本年度のストリート・メディカル・スクールは、7月30日~12月末日、毎週金曜日19時~にて、講義+ワークショップ+調査+製作を基本構造とし、自らの学んだ成果を発表する場(Zoomでのライブ配信とウェブサイト上でのポスター発表)を設けることで、自らのアイデアを公共の場で発信することを目標としたカリキュラム編成にし、学習効果の向上を企図した。本領域で必須となる医療知識習得については、医師・看護師・コメディカル・医療機器・診断薬メーカー従事者などの多様なバックボーンを持つ受講生を適宜グループに配置することによって対処する方法を採用した。
- ID情報
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- 課題番号 : 20K02972
- 体系的課題番号 : JP20K02972