共同研究・競争的資金等の研究課題

2005年 - 2007年

グルタミン酸作動性ニューロンの分子多様性とその生理学的意義の解明

文部科学省  科学研究費補助金(若手研究(A))  若手研究(A)

課題番号
17680032
体系的課題番号
JP17680032
担当区分
研究代表者
資金種別
競争的資金

グルタミン酸は哺乳類中枢神経系における主要な興奮性神経伝達物質である。申請者は、ニューロンのグルタミン酸放出能を規定するタンパク質であるシナプス小胞型グルタミン酸トランスポーター(VGLUT)の3つのイソ型を同定した。本研究は、VGLUTに焦点をあて、VGLUTイソ型に起因するグルタミン酸作動性ニューロンの分子多様性とその生理機能関する新しい知見を得ることに成功した。また、VGLUTによるグルタミン酸輸送の新たな決定因子を発見した。<結果>(1)VGLUT1結合タンパク質の解析:VGLUT1のC末に結合するタンパク質として知られるエンドフィリン(Endo)イソ型の解析を行ったところ、VGLUT1-Endo1の相互作用はカルシウム依存性を示さないのに対して、VGLUT1-Endo2の相互作用は低濃度のカルシウムにより阻害されることを見いだした。Endo1/2の神経内分布を見ると、Endo1はVGLUT1終末特異的であるが、Endo2はVGLUT2に多く発現していることがわかった。したがって、VGLUT1ニューロンとVGLUT2ニューロンの機能的差異は、Endoイソ型が持つカルシウム感受性の有無に起因する小胞プールやエンドサイトーシス機構である可能性が示唆された(Shiobaraら、論文投稿準備中)。(2)グルタミン酸取込の決定因子の解明:従来、グルタミン酸の小胞への取込機構は、...

リンク情報
URL
https://kaken.nii.ac.jp/p/17680032
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-17680032
ID情報
  • 課題番号 : 17680032
  • 体系的課題番号 : JP17680032