2018年12月
瀬戸内海周防灘中津干潟における絶滅危惧種アオギスSillago parvisquamis(キス科)の危機的な生息状況(2016-2018年) <原著論文>
広島大学総合博物館研究報告
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- 巻
- 10
- 号
- 開始ページ
- 29
- 終了ページ
- 36
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(大学,研究機関等紀要)
キス科の絶滅危惧種アオギスSillago parvisquamisについて,最大の生息地である瀬戸内海周防灘南部(豊前海)の大分県中津干潟において2016〜2018年の繁殖期に緊急調査を実施し,本種の生息状況や年齢構成などを明らかにした。2016年,2017年,および2018年の釣りCPUE(個体数/3時間/人;平均値±標準偏差)は,それぞれ0.80±1.3(n=13),4.3±2.9(n=18),および0.33±0.65(n=9)の低値を示した。依然として,繁殖活動が認められるものの,個体数の減少は著しく,危機的な生息状況にあることが明らかになった。