MISC

2014年3月

【認知症医療の新展開】 診断学 タウ関連を中心に、最新知識の提供 タウイメージングの開発

老年精神医学雑誌
  • 樋口 真人
  • ,
  • 丸山 将浩
  • ,
  • 島田 斉
  • ,
  • 篠遠 仁
  • ,
  • 張 明栄
  • ,
  • 須原 哲也

25
増刊I
開始ページ
69
終了ページ
75
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(株)ワールドプランニング

アルツハイマー病(AD)をはじめとする多くの認知症で、タウタンパクの線維性凝集体は中核病変として神経細胞ないしはグリア細胞内に蓄積する。タウ病変は神経細胞死と密接に関連し、これを標的とした認知症の診断法および治療法が求められている。放射線医学総合研究所では、生体脳でタウ蓄積を画像化できるポジトロン断層撮影(PET)用薬剤の開発に成功した。このPET薬剤は、AD患者で想定されるタウ病変の分布に一致した脳内集積パターンを示した。描出されたタウ病変の広がりは、認知症の重症度と神経細胞死の程度を反映することがわかり、疾患重症度の客観的指標となることが明らかになった。さらにAD以外の認知症におけるタウ病変の蓄積も生体で画像化され、認知症の鑑別診断や、タウ蓄積部位と症状の相関を解明するのに有用な技術が実現した。(著者抄録)

ID情報
  • ISSN : 0915-6305
  • 医中誌Web ID : 2014207163

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