2022年8月
外反母趾手術例に併存する内転中足の頻度 軽・中等度と重度変形の比較
日本足の外科学会雑誌
- ,
- ,
- 巻
- 43
- 号
- 1
- 開始ページ
- 95
- 終了ページ
- 97
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (一社)日本足の外科学会
外反母趾手術例における内転中足の頻度と外反母趾変形の重症度との関連性について調査を行った。症候性外反母趾に対して矯正術を施行した50歳以上の女性79例79足(平均年齢:64.3歳)を対象とした。術前の荷重位足背底X線像から外反母趾角(HV角)、第1-第2中足骨間角(M1〜M2角)、内転中足角(MA角)を計測した。症例を軽・中等度群(20°<HV角<40°:36足)と重度群(HV角≧40°:43足)に分け、内転中足(MA角≧20°)の有無を調査した。年齢とBMIで両群間に有意な差はなかった(p=0.162、p=0.358)。内転中足の頻度は全体で22.8%(18足)であった。軽・中等度群では5.6%(2足)、重度群では37.2%(16足)となり、両群間で有意な差を認めた(p<0.01)。中高年女性における外反母趾ではとくに重度変形例で内転中足を伴うことが多く、内転中足を伴う場合は外反母趾変形が重度へと進行する危険性があることが示唆された。(著者抄録)
- ID情報
-
- ISSN : 0916-7927
- 医中誌Web ID : W819140024